名前や言葉を隷書体に変換して書道のお手本にする

隷書とは?特徴・書き方・書き順|名前を隷書のお手本にする方法

アジア篆芸

名前や好きな言葉を隷書に変換して、半紙のお手本に | アジア篆芸 店長 | 最終更新:2026年10月19日

名前や言葉を隷書体に変換して書道のお手本にする(一期一会の隷書のお手本)

💡 3行でわかるこの記事

① 当店の習字のお手本メーカーで書体を「隷書」にすると、名前や言葉が隷書体のお手本になり、半紙サイズでそのまま印刷できます(無料・登録なし)。
② 隷書は横長の字形と、右へ波打つように払う「波磔(はたく)」が目印。楷書のもとになった書体です。
③ 書き順は楷書に準じて書くのが一般的。隷書の字形で一画ずつ動く書き順アニメも用意しました。

「自分の名前を隷書で書くとどうなる?」「高校の書道で隷書の課題が出た」「年賀状や作品に隷書を使ってみたい」──隷書体に変換したい理由はさまざまです。
文字を隷書のフォントで表示するだけのサイトはありますが、書道の練習に使うなら、半紙の字配りで、名前まで入ったお手本のほうが役に立ちます。この記事では、書道用品の専門店が作った無料ツールで隷書のお手本を作る方法と、隷書を書くときに知っておきたい特徴・書き順をまとめました。

1. 名前や言葉を隷書体に変換してお手本にする方法

当店の習字のお手本メーカーを使います。スマホでもパソコンでも使え、会員登録は要りません。

習字のお手本メーカーで書体を隷書にした画面(一期一会・山田花子)

手順① 書きたい言葉と名前を入れる

「書く言葉」に変換したい言葉(12文字まで)を、「名前」に名前を入れます。名前は半紙の左下に、本文より小さく配置されます。名前だけを隷書で見たいときは、「書く言葉」に名前を入れてください。

手順② 書体で「隷書」を選ぶ

「書体」の中から隷書を押すと、お手本が隷書体に切り替わります。同じ画面で楷書・行書・篆書にも切り替えられるので、書体ごとの雰囲気を見比べるのにも便利です。

手順③ 用紙と並べ方を選んで印刷する

用紙は半紙・書き初め用紙・色紙・はがきから選べます。「お手本を印刷」で黒のお手本、「なぞり練習用を印刷」で薄墨のお手本が出ます。B4用紙を選ぶと半紙とほぼ同じ大きさになります。画像として保存することもできます。

※隷書体は、書家・青柳衡山氏の揮毫をもとにした無料フォント「青柳隷書しも」(フォント制作 SIMO 氏)を使っています。フォントにない一部の字は楷書体で表示されます。

2. 隷書とは?楷書・行書とのちがい

隷書(れいしょ)は、中国の秦の時代に、篆書(てんしょ)を速く書きやすくするために生まれた書体です。漢の時代に形が整い、横画の終わりを波打つように払う、いまの「隷書らしい」姿になりました。役所の実務で広く使われたことから、下級の役人(徒隷)が使った書体という意味で「隷書」と呼ばれるようになった、と言われています。

隷書をさらに書きやすく整えていく中で、のちに草書・行書・楷書が生まれました。つまり隷書は、私たちが学校で習う楷書の「先祖」にあたります。字の骨組み(どこに何の部分があるか)が楷書とほぼ同じなので、篆書とちがって、隷書は今の人にもそのまま読めます。

「書道」を楷書・隷書・行書で書き比べた図
書体 字の形 よく使われる場面
篆書 縦長で、線の太さがほぼ均一。曲線が多い 落款印・印鑑、題字
隷書 横長で、横画・右払いに波打つ「波磔」がある 書道作品、表札、印鑑、看板や題字
楷書 一画ずつ止め・はね・はらいをはっきり書く 学校の書写、書き初め、のし袋
行書 点画をつなげ、少しくずして速く書く 手紙、署名、日常の毛筆

3. 隷書の3つの特徴

隷書の3つの特徴(横長の字形・波磔・波磔は一字に一か所)を「書」「天」で図解

① 横長(扁平)な字形

楷書は正方形かやや縦長に書くのに対して、隷書は横に広く、平たく構えます。縦の画はやや短めに、横の画はのびやかに。半紙に書くときも、一字一字を少し平たく収めると隷書らしくなります。

② 右に払う画の「波磔(はたく)」

隷書のいちばんの目印が波磔です。長い横画や右払いの終わりで、筆をいったん沈めてから右上へ払い出すため、線が波打つような形になります。書き始めを丸くおさめた形を「蚕頭(さんとう)」、終わりの払いをツバメの尾にたとえて「燕尾(えんび)」と呼び、あわせて「蚕頭燕尾」と言います。

③ 波磔は一字に一か所

波磔はどの画にも付けるわけではありません。一つの字の中では、いちばん長い横画か右払いの、どれか一つだけに付けるのが基本です。雁は二羽並んで飛ばない、という意味の「雁不双飛(がんふそうひ)」という言葉で教えられます。たとえば「書」なら長い横画に、「天」なら右払いに波磔を付け、ほかの横画は控えめに書きます。

4. 隷書の書き順

隷書には、楷書の『筆順指導の手びき』のような公式の筆順の決まりはありません。字の骨組みが楷書とほぼ同じなので、楷書の筆順に準じて書くのが一般的です。まずは楷書の正しい筆順を確かめてから、隷書の形で書いてみましょう。

隷書「永」の書き順を1画目から5画目まで並べた図

当店の漢字の書き順アニメーションでは、書体で「隷書」を選ぶと、隷書の字形で一画ずつ書き進む様子を確認できます。楷書・行書にも切り替えられるので、同じ字を書体ごとに見比べるのにも使えます。

※隷書のアニメーションは、楷書の筆順を隷書体の字形に当てはめた目安です。偏や旁の形が楷書と大きくちがう字(「辶」など)では、途中の見え方が実際の運筆と異なる場合があります。

5. 隷書を上手に書く練習法

① まず横画だけを練習する

隷書の練習は、横画から始めるのが近道です。筆先を画の中に隠すように入れ(蔵鋒)、まっすぐ水平に送り、最後に筆を沈めてから右へ払う。この一本が書けるようになると、ほかの画も隷書らしくなります。

② お手本をなぞって字形を覚える

習字のお手本メーカーで隷書のお手本を作り、「なぞり練習用」を印刷して半紙の下に敷けば、横長の字形と波磔の位置を手で覚えられます。

③ 古典を臨書する

慣れてきたら、中国・後漢の時代の石碑に刻まれた隷書の古典を手本に書いてみましょう。整った美しさで知られる曹全碑(そうぜんひ)、端正な礼器碑(れいきひ)・乙瑛碑(いつえいひ)、力強い張遷碑(ちょうせんひ)などがよく臨書されます。高校の書道の授業で取り上げられることもあります。

④ 道具をそろえる

隷書は筆をゆっくり送り、沈めたり押さえたりするので、穂がしっかりしていて墨含みのよい筆が向いています。半紙に書くなら中筆から太筆を。紙は、にじみすぎない半紙のほうが線の形を確かめやすくなります。

⑤ 作品の仕上げに落款印を

隷書の作品が書けたら、名前の印(落款印)を押すと作品が引き締まります。落款印は篆書で彫るのが一般的です。篆刻デザイン シミュレーターで、名前を篆書の印影にするとどうなるか、無料で確かめられます。

6. よくあるご質問

Q. 名前を隷書体に変換できますか?

A. できます。習字のお手本メーカーで名前を入れ、書体で「隷書」を選ぶと、隷書体のお手本になります。無料・会員登録なしで、印刷や画像の保存もできます。

Q. 隷書と楷書のちがいは何ですか?

A. 隷書は横長の字形で、長い横画や右払いの終わりを波打つように払う「波磔」があります。楷書は隷書から生まれた書体で、一画ずつ止め・はね・はらいをはっきり書きます。

Q. 隷書の書き順は楷書と同じですか?

A. 隷書には公式に定められた筆順はなく、楷書の筆順に準じて書くのが一般的です。書き順アニメーションで「隷書」を選ぶと、隷書の字形で一画ずつ確認できます。

Q. 隷書の「波磔」は全部の横画に付けるのですか?

A. いいえ。一つの字の中では、いちばん長い横画か右払いのどれか一つだけに付けるのが基本です(「雁不双飛」)。ほかの横画は控えめに書きます。

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