まちがえやすい漢字の筆順20選|「右」と「左」の書き順の違いと、迷ったときの7つの決まり

まちがえやすい漢字の筆順20選|「右」と「左」の書き順の違いと、迷ったときの7つの決まり

アジア篆芸

「右」と「左」、「上」「田」「書」──大人もまちがえる書き順を1画ずつ確認 | アジア篆芸 店長 | 最終更新:2026年10月18日

💡 3行でわかる筆順のコツ

① 「右」はノが先、「左」は横画が先。短いほうの画から書く、と覚えると迷いません。
② 「中」「書」「耳」のように字を貫く画は最後、「女」「母」は横画が最後です。
③ 1文字ずつの動きは、無料の筆順アニメーションで楷書と行書を並べて確認できます。

子どもに「右ってどこから書くの?」と聞かれて、自信をもって答えられるでしょうか。筆順(書き順)は、小学校で習ったきり見直す機会がなく、大人になってから自己流になっていることがよくあります。
筆順は字の形を整えるための先人の知恵で、毛筆では特に、正しい順で書くと線のつながりが自然になり、字がぐっと整って見えます。この記事では、まちがえやすい漢字の筆順と、迷ったときに頼れる基本の決まりをまとめました。

書道筆──正しい筆順で書くと字が整う

1. いちばん有名な「右」と「左」

形がよく似ているのに、書き始めが逆になるのが「右」と「左」です。

字 1画目 2画目 同じ書き方の字
右 ノ(左払い) 横画 有・布
左 横画 ノ(左払い) 友・在・存

覚え方は「短いほうが先」。「右」はノが短く横画が長いのでノから、「左」は横画が短くノが長いので横画から書きます。毛筆で書くと、短い画を先に書くことで次の長い画へ筆が自然につながるのがよくわかります。

2. まちがえやすい漢字の筆順20選

文部省(当時)の『筆順指導の手びき』にもとづく、学校で教える楷書の筆順です。字をクリックすると、筆順アニメーションで1画ずつ確認できます。

字 よくあるまちがい 正しい筆順のポイント
上 横画から書く 縦画 → 短い横画 → 長い横画
王 横画を3本書いてから縦画 横画 → 縦画 → 横画 → 横画
田 外枠を全部書いてから中 左の縦 → 横折 → 中の縦 → 中の横 → 下の横
中 真ん中の縦画を先に書く 口を書いてから、貫く縦画を最後に
書 長い縦画を途中で書く 上の横画を5本書いてから、6画目で長い縦画
耳 右の縦画を早く書く 横画をすべて書いてから、右の長い縦画が最後
女 横画から書く く → ノ → 横画(横画が最後)
母 横画を先に書く 外側と点を書いてから、貫く横画が最後
火 人を先に書く 左の点 → 右の点 → ノ → 右払い
心 そりを最初に書く 左の点 → そり(はね)→ 中の点 → 右の点
小 左の点から書く 中心の縦画(はね)→ 左 → 右
九 乙の部分から書く ノ → 横画からはねる画
力 ノから書く フ(横画からはね)→ ノ
万 ノを2画目に書く 横画 → フ → ノ(ノが最後)
方 ノを3画目に書く 点 → 横画 → フ → ノ(ノが最後)
川 真ん中から書く 左 → 中 → 右(左から右へ)
馬 横画から書く 左の縦画が1画目。下の4つの点は左から
有 横画から書く 「右」と同じく、ノが先
友 ノから書く 「左」と同じく、横画が先
必 「心」を書いてからノ 「心」とは書き順がまったく違う字。アニメで確認がおすすめ

※筆順は字によって複数の書き方が認められているものもあります。学校のテストでは、教科書の筆順にしたがってください。

3. 迷ったときの「筆順の7つの決まり」

知らない字でも、次の決まりを当てはめるとほとんどの字の筆順がわかります。

決まり 例
① 上から下へ 三・工・言
② 左から右へ 川・州・林
③ 横画が先(交わるとき) 十・土・木(例外:田・王の縦画など)
④ 中心が先 小・水(例外:火・心)
⑤ 外側が先 国・同(「国」の最後の横画は中を書いてから)
⑥ 左払いが先 文・人・父
⑦ 貫く画は最後 中・書・女・母

決まりどうしがぶつかる字や、例外になる字が「まちがえやすい字」です。上の20選は、そうした例外の代表と考えると覚えやすくなります。

4. 行書の書き順は楷書と同じ?

行書は、楷書をくずして速く書くための書体です。筆順は楷書と同じものが多い一方、点画をつなげたり省略したりするため、次の画へ向かう筆の動き(つなぎ)が線として紙に残ります。

行書がうまく書けない原因の多くは、このつなぎの方向がわからないことです。楷書の筆順を正しく覚えていれば、「この画の終わりから次の画の始まりへ」という筆の流れが自然に理解できます。中学校の書写や書き初めで行書が出たら、まず楷書の筆順を確認してから練習しましょう。

当店の筆順アニメーションでは、楷書と行書を左右に並べて同時に再生できます。行書は楷書の筆順をもとに字形へ当てはめた目安なので、学校の書写では楷書の筆順を基本にしてください。

5. 筆順を身につける練習法

① アニメで見る → 指で空書き

アニメーションを「ゆっくり」で再生し、画面に合わせて指で空中に書きます(空書き)。目と手を同時に使うと、筆順が体に入りやすくなります。

② 薄墨のお手本をなぞる

習字お手本メーカーで練習したい字を入れ、「なぞり練習用を印刷」で薄墨のお手本を作ります。正しい筆順でなぞると、線の長さや交わる位置が自然と身につきます。

③ 筆で書いて確かめる

最後は筆で。毛筆は筆順をまちがえると、線のつながりや払いの向きが不自然になるので、正しく書けているかが紙の上で確かめられます。名前を書く小筆と、半紙用の中筆があれば十分です(書道筆の選び方)。

6. よくあるご質問

Q. 「右」と「左」の筆順はなぜ違うのですか?

A. 短い画を先に書くと字の形が整いやすいためです。「右」はノが短いのでノから、「左」は横画が短いので横画から書きます。「有」「布」は右と同じ、「友」「在」は左と同じ書き方です。

Q. 筆順をまちがえても、字が読めれば問題ないですか?

A. 硬筆ではあまり目立ちませんが、毛筆では筆順が線のつながりや払いの向きに表れ、字のバランスがくずれやすくなります。また行書は楷書の筆順をもとにつないで書くため、正しい筆順を知っていると行書も書きやすくなります。

Q. 筆順が2通りある字はありますか?

A. あります。学校で教える筆順は『筆順指導の手びき』にもとづく1つの目安で、書道の世界では別の筆順で書かれてきた字もあります。テストでは教科書の筆順にしたがってください。

Q. 行書の筆順も調べられますか?

A. はい。当店の筆順アニメーションでは、楷書と行書を並べて1画ずつ再生できます。行書は楷書の筆順をもとにした目安です。

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