印泥の使い方

1. 使い始めに、必ず練る

新品の印泥は、容器の中で表面が平らにならされた状態で届きます。このまま使うと朱がうまく印面に乗りません。付属の印泥ベラ(角ベラ)を使い、容器の底から全体をすくい上げるようにして、中央がこんもりと盛り上がる団子状になるまで練り込んでください。

このとき、押しつぶすのではなく、下から返すように混ぜるのがこつです。艾の繊維を切らないように、ゆっくりと行ってください。

2. 印面への朱のつけ方

印を印泥に押しつけてはいけません。印面を印泥の表面に垂直に、軽く、何度も当てるようにして、少しずつ朱を移していきます。回数の目安は10〜20回程度。印面の凸部全体に均一に朱が乗るまで繰り返します。

力を入れて押しつけると、朱が線の間に入り込んで印影がつぶれ、印材そのものを傷める原因にもなります。

3. 押し方

紙の下に印褥(いんじょく)や下敷きなど、適度な弾力のあるものを敷きます。硬い机の上で直接押すと、印影がかすれます。

印を垂直に下ろし、真上から均等に体重をかけます。印矩(いんく)を使うと位置がずれません。押したあとは、印を横にずらさず、まっすぐ上に持ち上げてください。

お手入れと保管

  • 定期的に練り返す印泥は時間が経つと朱砂(顔料)と油が分離します。使わない期間が続く場合でも、月に一度ほどベラで全体を練り返してください。これを怠ると油だけが浮き、印影が薄くなります。
  • 使用後は必ず蓋を閉める油分の揮発と乾燥を防ぎます。
  • 色ごとに印を分ける複数の色をお使いの場合、同じ印を別の色の印泥に入れると混色します。印面に残った朱は、使用後に柔らかい布や専用のクリーナーで拭き取ってください。
  • 直射日光と高温を避ける常温の暗所で保管します。冷蔵庫に入れる必要はありません。
  • 専用の容器で保管する移し替えは避け、購入時の容器のままお使いください。

適切に扱えば、印泥は10年以上使い続けられる道具です。一日あたりに換算すると、かなり経済的な道具でもあります。

よくあるご質問

印泥と朱肉はどう違いますか?

印泥は顔料を油で練った泥状の素材で、印影が盛り上がり、経年でも色あせません。朱肉はスポンジや布に染料を含ませたもので、速乾性に優れる代わりに時間とともに退色します。作品用には印泥をお使いください。

最初の一つはどの色を選べばよいですか?

朱砂系をおすすめします。漢字作品にも仮名作品にも合い、最も汎用性が高い色です。

一両装(30g)はどれくらい使えますか?

使用頻度によりますが、個人が作品制作に使う場合、数年から10年程度お使いいただけます。減るというより、乾燥や分離のほうが先に問題になるため、定期的な練り返しが大切です。

印泥が硬くなってしまいました。

まずはベラでよく練り込んでみてください。それでも戻らない場合は、印泥用の専用油をごく少量ずつ加えながら練ります。食用油やその他の油は絶対に使わないでください。変質します。

カラー印泥は普通の紙に押せますか?

押せます。ただしシルバー・ゴールド・白は、白い紙では発色が控えめになります。これらは色紙や濃色の紙で本来の魅力が出ます。

印泥ベラは付属しますか?

はい、付属します。

作品を表装しても大丈夫ですか?

印泥は油性のため、押した直後に表装すると裏移りすることがあります。押印後、数日から一週間ほど乾かしてから表装に出してください。

商品を探し